厚生労働省の平成30年度看護関係予算案の概要

東京看護連盟会員の皆様へ

寒中お見舞い申し上げます。

新年も17日が過ぎてしまいました。皆様はどんなお正月を迎えられたのでしょうか?

昨年暮れに今月は「診療報酬・介護報酬同時改定」についてお知らせをする予定ですと書きましたが、様々な方面からお聞きおよびのことと思いますので、今月は厚生労働省の平成30年度看護関係予算案の概要が公表されましたので、お知らせしたいと思います。

予算は、大きくは①看護職員の資質向上 ②看護職員の復職支援等 ③経済連携協定(EPA)に伴う外国人看護師受け入れ ④地域医療構想の達成に向けた取組の推進 の4項目に分けられています。なお、( )内の数字は対応する平成29年度の予算額です。また、詳細については厚生労働省のHP等をご参照下さい。

1.看護職員の資質向上

(1)特定行為研修制度の推進

① 看護師の特定行為に係る研修機関支援事業 347百万円(403百万円)

② 看護師の特定行為にかかる指定研修機関等の施設整備事業 新規

*医療提供体制施設整備交付金32億円の内数

③ 看護師の特定行為にかかる指導者育成等事業 58百万円(22百万円)

④ 特定行為にかかる看護師の研修制度普及促進 5百万円(5百万円)

(2)看護職員の資質向上推進

① 看護教員教務主任養成講習会事業 11百万円(11百万円)

② 看護教員養成支援事業(通信制教育) 8百万円(8百万円)

(3)在宅見取りに関する研修事業 22百万円(22百万円)

2.看護職員の復職支援等

(1)ナースセンターの機能強化等による復職支援等

① 中央ナースセンター事業 211百万円(211百万円)

② 看護職員就業相談員派遣面接相談事業

*医療提供体制推進事業費補助金 229億円の内数

(2)看護職員確保対策の総合的推進

① 看護職員確保対策特別事業 44百万円(44百万円)

② 助産師出向等支援導入事業

*医療提供体制推進事業費補助金229億円の内数

*平成29年度に真意事業として掲げられていた「看護職員の多様なキャリア

パス周知事業19百万円がなくなった。

3.経済連携協定(EPA)に伴う外国人看護師受入

(1)外国人看護師受入支援事業・外国人看護師候補者学習支援事業

166百万円(166百万円)

① 外国人看護師受入支援事業 62百万円

② 外国人看護師候補者学習支援事業 104百万円

(2)外国人看護師候補者就労研修支援事業

*医療提供体制推進事業費補助金229億円の内数

4.地域医療構想の達成に向けての取組の推進

(1)地域医療介護総合確保基金(医療分)

公費934億円(国622億円、地方311億円)

(参考) 【対象事業】

① 地域医療構想の達成に向けた医療機関の施設又は設備の整備に関する事業

② 居宅等における医療の提供に関する事業

③ 医療従事者の確保に関する事業

(2)地域医療介護総合確保基金における主な看護関係事業

① 地域医療構想の達成に向けた医療機関の施設又は設備の整備に関する事業

・院内助産所及び助産師外来施設・設備整備事業

② 居宅等における医療提供に関する事業

・訪問看護の促進、人材確保を図るための研修等事業

・在宅医療推進協議会の設置・運営事業

③ 医療従事者の確保に関する事業

・看護師等養成所運営事業、看護師等養成所施設設備等事業

・病院内保育所運営事業、病院内保育所施設設備事業

・新人看護職員研修事業   ・看護職員確保対策特別事業

・看護師宿舎施設整備事業  ・看護職員資質向上推進事業

・医療機関と連携した看護職員確保対策の推進事業

(ナースセンターのサテライト展開等)

・看護師勤務環境改善施設整備事業   ・看護職員の就労環境改善事業

・看護職員が都道府県内に定着するための支援事業

・医療勤務環境改善支援センター事業

長くなりましたが、次年度の活動計画の参考にしていただければ、幸いです。